打ち合わせの終わりに、今日お決めいただければこの金額で、と言われた。そんな場面に出くわすと、頭の中が真っ白になってしまいます。安くしてもらえるのはうれしいけれど、まだ家族とも話していない。ここで持ち帰ったら、この金額はもう出てこないのだろうか。そう思うと、よく分からないまま返事をしてしまいそうになります。
先にお伝えします。今日その場で決める必要はありません。安くなる理由はその日1日ではなく、会社ごとに決められた期間で動いています。ですから焦って返事をするのではなく、いつまでの金額なのかを聞いてください。
この記事は、住宅設備建材メーカーでハウスメーカーやリフォーム会社への商品提案と提案書づくりを担当している立場から書いています。値引きの話がどこから出てくるのかも、順を追ってお伝えしていきます。
直美さん 今日決めないと、この金額はなくなってしまうのでしょうか。
ナビ その日かぎりではありません。期間があるので、いつまでかを聞いてください。
- 今日決めてと言われて焦った
- 値引きの理由が分からない
- 断ったら高くなるのか不安
- いつまでなのか聞けなかった
- 金額だけで決めてよいか迷う
安くなる理由は期間で決まる

まず結論からお伝えします。今日その場でお決めになる必要はありません。安くなる理由になっているのは、会社が決めたキャンペーンの期間だからです。その日1日だけの話ではないので、席を立ってご家族と話す時間は十分にあります。ただし期間そのものはあるので、いつまでなのかだけは確かめておきましょう。
その日かぎりではない値引き
いちばんの誤解がここです。安くなる金額は、その日のうちに決めた方だけのものではありません。
リフォーム会社には決算の時期があり、会社としてのキャンペーン期間も設けられています。その期間の中であれば、同じ条件でお話が進みます。今日お決めいただければ、という言い方で伝わってくるのは、実のところ期間の終わりが近づいているという合図です。日付をまたいだ瞬間に消えるようなものではありません。
紙そのものの期限は見積書の有効期限は?に、急かされたと感じたときの受け止め方はしつこい営業を断る言い方7選にまとめてあります。
期間を過ぎると同じ金額では買えない
ここは正直にお伝えしておきます。キャンペーンの期間を過ぎると、同じ金額では購入できなくなります。
つまり、急ぐ必要がないというのは「いつまででも待てる」という意味ではないのです。今日でなくてよいけれど、期間の中ではある。この二つは別の話として覚えておいてください。あとで同じ金額をお願いしても、期間が終わっていれば担当の方にもどうにもできません。会社の落ち度でもなく、そういう決まりで動いているだけです。
そもそもの金額が何でできているかは見積書の諸経費とは?とリフォーム見積書の見方をご覧ください。期間とは関わりなく会社の利益から引かれる値引きもあり、そちらは見積書の出精値引きとは?に書いています。
聞くのはいつまでかの一言
では、その場で何をすればよいのでしょうか。この金額はいつまでですかと聞く。それだけで足ります。こちらから値引きを切り出すときの頼み方はリフォームの値引き交渉はしていい?をご覧ください。
日付が返ってくれば、焦る理由はそこで消えます。残りの日数が分かるので、ご家族と話す予定も立てられるでしょう。もし日付がはっきり返ってこないようなら、あらためて書いたものでお願いしてみてください。言える内容であれば、紙に残すことを嫌がられはしません。

決まっているのはその日ではなく、期間の終わりの日です
要望を言葉にして渡す手順はリフォーム要望の伝え方に、打ち合わせの回数と流れはリフォームの打ち合わせは何回?にあります。
値引きの話が出てくるとき

次は、その金額がどこから出てきているのかという話です。値引きには、ちゃんと元になるものがあります。会社の都合で出てくるもの、メーカー側から出てくるもの、お客様の協力と引きかえに出てくるもの。この三つを知っておくと、提示された金額が何を指しているのかが見えてきます。そうなれば、怖い話ではなくなるはずです。
決算期とキャンペーン期間
ひとつ目は会社側の事情です。決算の時期と、会社ごとに設けられたキャンペーン期間があります。
この時期にあたると、自社の利益を削ってでも金額を合わせてこられることがあります。注意していただきたいのは、その時期が会社によってまるで違うという点です。どこの会社も同じ月に安くなるわけではないので、世の中の決算期を待ってから動く、という作戦は立てられません。
会社ごとの違いはリフォームはどこに頼む?とリフォーム会社の選び方に書いています。
メーカーの協力とプレゼント
二つ目は商品そのものに付くものです。メーカーのキャンペーンで値引きがあったり、オプションのプレゼントが付いたりします。
金額が下がるかわりに、ひとつ上の仕様が同じ金額で付いてくる形もあります。仕入れの面でメーカーが協力することもあるので、リフォーム会社だけが身を切っているとはかぎりません。ここも期間が決まっているものなので、気になる商品があるなら早めに名前を出しておくとよいでしょう。
商品の見比べ方はお風呂リフォームの選び方とキッチンリフォームの選び方が参考になります。
写真や見学に協力する値引き
三つ目は、お客様の協力と引きかえのものです。完成した写真を使わせていただく、実際のお宅を見学させていただく、という条件での値引きがあります。
これは怪しいものではありません。会社としては、これから検討される方に見ていただける現場が手に入ります。ただし条件はご自宅のことですから、受けるかどうかはよく考えてよいところです。写真をどこに載せるのか、見学はいつごろ何組ぐらいなのか。そのあたりを聞いて、ご家族が納得できるなら受けてかまいません。
人が家に入る工事の進み方はリフォームは住みながらできる?と工事中の鍵はどうする?にまとめました。
急ぐ期日と持ち帰る一言

ここからが、読者にできることです。急いだほうがよい期日は、たしかにいくつかあります。けれどもその中に「今日」は入っていません。本当に動かせない期日を知っておけば、どれが自分に関わる話なのかが分かります。そのうえで、落ち着いて持ち帰るための一言もお伝えします。
本当に動かせない四つの期日
実在する期日は四つあります。商品の発注の期限、工事の空いている枠、補助金の受付の期限、商品の価格の改定です。
発注の期限は、完成したい日から工事の日数と商品の納期を引いて決まるものです。工事の枠は、職人さんの日を押さえられる日が限られているという話になります。補助金は年によって中身が変わるので、使えるかどうかを担当の方に調べてもらってください。価格の改定は商品そのものの金額が変わる日なので、こちらも会社では動かせません。工事の枠が埋まりやすい時期についてはリフォームを頼む時期はいつがいい?にまとめました。
発注を境にした決まりはリフォームは契約後に変更できる?に、工事の日数はリフォームは住みながらできる?をご覧ください。
家族と相談しますで持ち帰る
その場での一言は、むずかしく考えなくて大丈夫です。家族と相談します。これで十分に伝わります。
その場で決めずにお帰りになるお客様は、実際にいらっしゃいます。めずらしいことでもなければ、失礼にあたることでもありません。理由を長く説明する必要もないので、相談しますとだけ伝えて、紙を持って席を立ってください。そのうえで、先ほどの「いつまでですか」を忘れずに聞いておきましょう。
そのあとの連絡の進み方は断ったのに連絡が来る理由と止め方と連絡はメールだけで済む?に書いています。
金額だけで決めないこと
最後にひとつ、お気をつけいただきたいことがあります。安くなった金額だけを見て決めてしまうと、あとからオプションの費用が必要になることがあります。
その金額に何が含まれているのかを、紙の上で確かめてください。急いで決めた分だけ、中身を見る時間が削られてしまいます。欲しい機能が入っていなければ、あとから足すことになります。そうなると、せっかく下げてもらった分がそこで戻ってしまうこともあるのです。

上の四つは動かせない期日、下の今日だけは動かせる期日です
あとから増える費用のことはリフォームの追加費用に、数社の紙を並べる手順は相見積もりの取り方にまとめてあります。
値引きのよくある質問

ここまででお伝えしきれなかった細かいところを、よくいただくご質問の形でまとめました。気になる項目だけ読んでいただいてかまいません。
今日決めないと値引きは消えるか
消えません。その日ではなく期間で決まっているので、期間の中であれば同じお話が続きます。
ただし期間の終わりを過ぎると、同じ金額にはなりません。だからこそ、いつまでなのかを聞いておく値打ちがあるわけです。
決算期を待てば安くなるか
待つのはおすすめできません。決算の時期やキャンペーンの期間は会社によって違います。
世の中いっせいに安くなる月があるわけではないので、待っているあいだに使いたい時期を逃してしまいます。待つより、いま話している会社に期間を聞いたほうが早いでしょう。
写真や見学の条件は受けてよいか
受けてかまいません。完成した写真や見学への協力と引きかえの値引きは、実際にある形です。
決める前に、写真を載せる先と、見学の時期や組数を聞いておいてください。ご自宅のことですから、ご家族の気持ちが落ち着く範囲で選べば十分です。
持ち帰ると嫌がられないか
嫌がられません。その場で決めずに持ち帰られるお客様は、実際にいらっしゃいます。
大きな買い物なので、ご家族と話してから決めるのがふつうのことです。相談しますと伝えるだけで、理由を並べる必要もありません。
値引きのあとに金額が増えるか
増えることがあります。欲しい機能がオプションだった場合、あとから足す費用が出てきます。
紙の上で中身を確かめる話はリフォームの提案書はどこを見る?に、押印の前に見る欄はリフォームの契約書はどこを見る?にあります。
今日ではなく期間を聞く

今日その場で決める必要はありません。安くなる理由になっているのは会社ごとのキャンペーンの期間なので、席を立ってご家族と話す時間はあります。ただし期間を過ぎれば同じ金額では買えなくなります。急がなくてよいことと、いつまででも待てることは別の話です。
値引きが出てくる元は三つ。会社の決算期とキャンペーン期間、メーカーのキャンペーンやオプションのプレゼント、そして写真や見学に協力する形です。どれも怪しいものではありません。急いだほうがよい期日も、商品の発注、工事の空き枠、補助金の受付、価格の改定と実在します。
ですから、その場で言う一言はこれだけです。家族と相談します。この金額はいつまでですか。日付が分かれば、あとは紙の中身をゆっくり見るだけになります。
- 今日その場で決めなくてよい
- 安くなる理由は期間で決まる
- 期間を過ぎると同じ金額にならない
- 聞くのはいつまでですかの一言
- 決算期は会社ごとに違う
- メーカーの協力やプレゼントもある
- 写真や見学の条件は選んでよい
- 動かせない期日は四つ
- 金額だけで決めると後から増える
そろそろ具体的に、と思い始めた方は、まず何社かのお見積もりを並べるところからです。幅のある金額から始める方法はリフォームの概算見積もりは出せる?に、紙が届くまでの日数はリフォームの見積もりは無料?をご覧ください。
相見積もりだと伝えたあとのことは相見積もりと伝えると嫌がられる?が、玄関先での売り込みへの向き合い方はリフォームの飛び込み営業は出なくていい?が参考になります。


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