キッチンの入れ替えを決めたあと、ふと気になることがあります。工事のあいだ、ごはんはどうすればいいのだろう。流しが使えないなら、洗い物も置きっぱなしになってしまう。冷蔵庫の中のものは傷んでしまわないか。毎日の台所が止まると考えると、急に身構えてしまうものです。
先にお伝えします。止まるのはキッチンだけで、家じゅうの電気が止まるわけではありません。ですから冷蔵庫も電子レンジも、場所を移せば使えます。そして使えない日数は数日です。そこが分かると、構えずに段取りを立てられます。
この記事は、住宅設備建材メーカーでハウスメーカーやリフォーム会社への商品提案と提案書づくりを担当している立場から書いています。何日止まるのか、家電はどうなるのか、前の日までに何をしておくかをお伝えします。
直美さん 工事のあいだ、ごはんはどうすればいいのでしょう。
ナビ 数日のことですよ。冷蔵庫もレンジも、移せば使えます。
- 工事中の食事が心配
- 洗い物の場所がない
- 冷蔵庫の中身が気になる
- 何日止まるか分からない
- 準備することが不明
使えないのは数日だけ

まず、どれくらい止まるのかをはっきりさせておきましょう。ここが分からないまま心配していると、実際より大ごとに思えてしまいます。日数が見えれば、その分だけ段取りを組めばよいことになります。はじめに期間の話から片づけてしまいます。
水が止まるのは3日から4日
キッチンだけの工事であれば、台所の水が使えないのは3日から4日です。ガスや電気も、水道と同じタイミングで止まって、同じタイミングで戻ります。水だけ先に戻る、ということはありませんので、三つまとめて考えていただければ足ります。
ひと月もふた月も使えなくなるわけではありません。ここを知らないまま構えている方が多いのですが、実際には数日のことです。週のはじめに外して、週のなかばには新しいものが入っている。そのくらいの感覚で見ていただくと、ちょうどよいと思います。ほかの設備ごとの日数はリフォーム中に水道は止まる?にまとめてあります。
工事の期間と使えない期間は違う
もうひとつ、混ざりやすいところがあります。工事そのものの期間と、台所が使えない期間は別のものです。工事が5日あったとしても、水が止まるのがその5日すべてとはかぎりません。
解体や取り付けの前後には、養生をしたり片づけをしたりする時間も入ります。そのあいだは水が使えることもあるわけです。ですから工期の数字をそのまま「使えない日数」と受け取ると、実際より長く身構えることになります。工事の日数のほうはリフォームは住みながらできる?に書いています。打ち合わせのときに、工期とあわせて使えない日数を聞いておくと、頭の中が整理されるはずです。
何日使えないかは先に教えてくれる
では、その日数はどうやって知るのか。心配いりません。住みながらの工事であれば、工事の前にどれくらい使えないかを会社が教えてくれます。こちらが不安がっていることは、向こうもよく分かっているのです。
こちらから探り出すものではなく、向こうから伝えてくれるものです。もし説明がなければ、聞いていただければ答えてもらえます。この日からこの日まで、と分かってしまえば、あとはその数日ぶんの段取りを考えるだけになります。何も分からないまま心配している時間のほうが、ずっとしんどいものです。日程の決まり方はリフォームの打ち合わせは何回?もあわせてご覧ください。
家電は移せば使える

ここがこの記事でいちばんお伝えしたいところです。台所が止まると聞くと、何もかも使えなくなると思ってしまいます。けれども止まっているのはキッチンの中だけです。家の電気は生きていますから、移せば使えるものがたくさんあります。
冷蔵庫は止めっぱなしにならない
いちばん気になるのが冷蔵庫だと思います。置き場所がそのままで差し支えなければ、そのまま使えます。中のものを全部出す必要はありません。工事の範囲から外れていれば、電源を抜くこともなく、ふだんどおりに開け閉めしていただけます。
工事の段取りで動かす必要があるときも、止めっぱなしにはなりません。ほかの場所で使えるように、会社が電源を用意してくれます。リビングへ移して、そこで動かしておくという形です。ですから中のものが傷んでしまう、という心配はしなくて大丈夫です。移すかどうか、移すならどこへ置くかは、工事の前に担当の方と決めておけば当日あわてずに済みます。
電子レンジもケトルもリビングで
小さな家電も同じです。電子レンジも電気ケトルも炊飯器も、使えます。リビングやダイニングに一時的に置いて、そこで使う形になります。コンセントのある場所であれば、どこでも構いません。
必要なものがあれば、できるだけ使えるようにしてもらえます。温かい飲みものも、温め直したごはんも、工事中だからとあきらめなくてよいということです。ここを知っているかどうかで、数日の過ごし方がずいぶん変わります。全部外で済ませるしかないと思い込んでいた方ほど、気持ちが軽くなるところでしょう。コンセントの考え方はキッチンのコンセントは増やせる?に書いています。

洗い物とお湯は洗面所で
残るのは水です。ここは洗面所の水を使う方が多いところです。洗い物も、お湯を沸かすための水も、洗面台でくんでくることになります。少し手間は増えますが、水そのものがなくなるわけではありません。
食事のほうは、外食の方もお弁当の方もいらっしゃって、ご家庭によってそれぞれです。こうしなければいけない、という決まりはありません。ご家族の人数も、お仕事の都合も違いますから、無理のない形でよいと思います。ひとつだけ目安を挙げるなら、洗い物を減らせる形を選んでおくこと。洗面所まで運ぶ回数が減るぶん、数日が楽に過ぎていきます。
前の日までにしておくこと

ここからは、工事の前にしておいていただきたいことです。むずかしいことはありません。ただ、やっておくかどうかで工事の進み方が変わります。何を空けておけばよいのかを順にお伝えします。
ユニットと吊戸棚を空にする
まず中身です。キッチンの引き出しも、吊戸棚の中も、全部出しておきます。鍋も食器も、調味料も、ひとつ残らずという意味です。古いキッチンはそのまま外して運び出しますので、中に残っていると作業が止まってしまいます。
食器棚を動かす必要があるときは、そちらの中身も出しておきます。動かすかどうかは工事の範囲によりますので、ここも担当の方に確かめておいてください。出したものの置き場所の決め方はリフォーム工事中の荷物はどこに置く?にまとめました。期限は前の日までですが、当日になって慌てないよう、少し早めに始めておくほうが安心です。
ダイニングに作業スペースを空ける
もうひとつ、見落とされやすいところがあります。ダイニングの一部を、作業のためのスペースとして空けておいてほしいのです。新しいキッチンは箱の状態で運び込まれ、その場で組み立てていきますので、そのための場所が要ります。
どのあたりを空けるかは、現場を見た担当者から伝えてもらえます。自分で判断する必要はありません。言われたところを空けておけば足ります。ここが空いているかどうかで、当日の進み方がはっきり変わりますので、ぜひ協力していただきたいところです。下見で何を見るのかはリフォームの現地調査は何を見る?に書いています。
日数そのものは短くできない
最後に正直なところをお伝えします。使えない日数そのものを縮めることはできません。古いものを外して、下地を入れて、取り付けて、給排水をつなぐ。この四つはどれも飛ばせませんし、順番を入れ替えることもできないためです。
ただし、片づけが済んでいれば作業日にすぐ取りかかれます。材料をその場で運び込めれば、待ち時間も出ません。逆に中身が残っていると、そこを出すところから始まって半日がつぶれてしまいます。短くはできなくても、延びないようにすることはできる、とお考えください。できることは前の日までの準備に集まっているわけです。

工事中の暮らしのよくある質問

ここからは、キッチンの工事中の暮らしについてよくいただくご質問にお答えします。お風呂やトイレのこと、仮の流しのこと、そしてご家族のこと。気になりやすい五つを順に取り上げます。
仮の流しは用意してもらえますか
それはあまりありません。不便をおかけしますが、キッチンは使えない期間があるとお考えください。そのかわり、何日使えないかを工事の前にお伝えしています。その日数に合わせて段取りを組んでいただく形になりますので、分からないまま過ごすことにはなりません。
お風呂やトイレは使えますか
使えます。止まるのは工事をしている範囲だけですので、ほかの水回りはそのままです。キッチンの工事でお風呂に入れなくなる、ということはありません。くわしくはリフォーム中に水道は止まる?をご覧ください。
工事中に家を空けても大丈夫ですか
買い物や送り迎えで少し出るぶんには差し支えありません。一日まるごと留守にしたいときだけ、鍵をどうするかの相談になります。鍵の扱いについてはリフォーム工事中の鍵はどうする?にまとめました。
職人さんにお茶を出すものですか
ご用意いただく必要はありません。お昼も飲みものも、職人さんが持参されています。お出しになれば受け取りますが、なくて困るものではないのです。くわしい事情はリフォーム工事中のお茶出しは必要?に書いています。
工事中は家の中がうるさいですか
音が大きくなる日はあります。古いものを外す日と、新しいものを取り付ける日の二つです。仕上げの段階に入れば静かになります。何日くらい続くのかはリフォーム工事中の騒音はどれくらい?にまとめました。
数日のことと分かれば動ける

キッチンの工事中の暮らしは、思っているより身構えなくて大丈夫です。止まるのはキッチンの水と火だけで、家の電気は生きています。冷蔵庫も電子レンジもケトルも、移せば使えます。
食事の形に決まりはありません。外食でもお弁当でも、ご家庭に合うやり方で数日を越えてください。知っておいていただきたいのは、いつからいつまで止まるのかを先に聞いておくこと。それだけで段取りが立ちます。
- 水が止まるのは3日から4日
- ガスと電気も同じタイミング
- 何日使えないかは先に教えてくれる
- 止まるのはキッチンだけ
- 冷蔵庫はそのままか電源を移して
- 電子レンジもケトルも使える
- 洗い物とお湯は洗面所で
- 引き出しと吊戸棚は全部出す
- ダイニングに作業スペースを空ける
- 日数そのものは短くできない
そろそろ具体的に、と思い始めた方は、何社かのお見積もりを並べるところからです。費用がかかるのかどうかはリフォームの見積もりは無料?に書いています。
キッチン選びそのものはキッチンリフォームの選び方とキッチンの奥行き65センチは使いにくい?が、頼む時期の決め方はリフォームを頼む時期はいつがいい?が参考になるでしょう。


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