リフォーム会社を探そうとして、いくつかのホームページを開いてみた。どこもきれいな写真が並んでいて、書いてあることも似ている。施工事例をいくつか眺めてみたけれど、何を見れば違いが分かるのかが分からない。結局、値段以外に比べるところが見つからないまま、タブだけが増えていく。そんなふうに手が止まってしまう方がいらっしゃいます。
先にお伝えします。ホームページで見るのは、会社の良し悪しではありません。見えるのはその会社がどちらを向いているかです。力を入れている工事、提案の方向、得意にしている工事。この三つが読み取れれば、会う前にずいぶん絞れます。
この記事は、住宅設備建材メーカーでハウスメーカーやリフォーム会社への商品提案と提案書づくりを担当している立場から書いています。ふだん何社ものホームページを見ている側から、見るところをお伝えします。
直美さん どの会社もホームページがきれいで、見分けがつきません。
ナビ 良し悪しではなく、向きが合うかを見てみてください。
- どこも同じように見える
- 施工事例の見どころが分からない
- 口コミを信じてよいか迷う
- 問い合わせる前に絞りたい
- 値段以外に比べる軸がない
ホームページで見るのは会社の向き

まず、どこを見るかを決めてしまいましょう。きれいかどうか、写真が多いかどうかは、実は見なくて差し支えありません。見るのは三つだけです。そしてその三つは、どれも良し悪しを測るものではなく、向きを確かめるものになります。順にお伝えします。
力を入れている工事
ひとつめは、その会社がどの工事に力を入れているかです。新築なのかリフォームなのか。住まいなのか、お店や事務所もやっているのか。賃貸の工事を多く手がけている会社もあります。ひとくちにリフォーム会社といっても、置いている重心はずいぶん違うのです。
これはトップページを少し眺めるだけで、たいてい見当がつきます。並んでいる写真、載せている言葉、メニューの並び順。どこに手間をかけているかが、そのまま出てくるのです。リフォームが中心の会社かどうか。まずそこだけ確かめてください。ここが外れていると、そのあとどれだけ見比べても噛み合いません。頼み先の種類による違いはリフォームはどこに頼む?にまとめています。
提案の方向
ふたつめが提案の方向です。同じリフォーム会社でも、はじめて住まいを持つ方に向けた提案に力を入れている会社と、落ち着いた層に向けた提案を得意にしている会社があります。
これも写真と言葉に出ます。手の届きやすい形でまとめた提案が並んでいるか、素材や仕上げにこだわった提案が並んでいるか。どちらが良いという話ではありません。ご自分の思い描いているものと、向きが合うかどうか。そこだけ見ていただければ足ります。
得意にしている工事
三つめは得意にしている工事です。水回りの入れ替えが多いのか、家をまるごと改装する工事が多いのか。これも施工事例を何件か見れば読み取れます。十件ほど眺めれば、どういう工事が並ぶ会社なのかの傾向がつかめるはずです。
お風呂だけ、キッチンだけ、という工事をお考えなら、そういう工事を数多く手がけている会社のほうが話が早くなります。逆に、家全体を考えているなら、まるごとの工事を載せている会社を見るほうがよいでしょう。自分の頼みたい工事が、そこに並んでいるかということです。

施工事例とチラシの見方

三つの軸が決まったところで、いちばん見るところの多い施工事例に入ります。ここは多くの会社が力を入れて作っている場所です。そしてもうひとつ、ホームページには出てこないけれど、別のところに出ているものがあります。その話もあわせてお伝えします。
多くの会社が載せている理由
施工事例は、載せている会社が多いものです。理由ははっきりしていて、実際の現場がいちばんイメージの湧くものだからになります。言葉をいくら並べるより、1枚の写真のほうが伝わるのです。仕上がりの雰囲気も、工事の規模感も、そこで初めて具体的になります。
ですから、施工事例が並んでいること自体は珍しいことではありません。あって当たり前と考えてください。数が多いことを手柄のように受け取る必要もありません。大事なのは載っているかどうかではなく、そこに何が写っているかのほうです。
本物の現場写真とお客様の声
見ていただきたいのは、実際に手がけた現場の写真かどうかです。そしてもうひとつがお客様の声になります。この二つがそろっている会社は、現場を重ねてきた会社だと考えてよいでしょう。
ご自宅と条件の近い事例があれば、なおよいところです。築年数の近い戸建ての水回り、同じくらいの広さのマンション。似た現場を持っている会社のほうが、段取りの話が具体的になります。打ち合わせでの見分け方はリフォーム会社の選び方に書いています。
メーカー名はチラシのほうに
いっぽうで、ホームページを探しても出てこないものがあります。ふだんどのメーカーを使っているかです。意外に思われるかもしれませんが、メーカー名を載せていない会社のほうが多いのです。
理由があります。リフォーム会社は商品を売っているというより、改装したあとの空間ぜんたいの魅力を見ていただきたいと考えているからです。ですから紙面の主役は、商品ではなく部屋のほうになります。
ただし手がかりはあります。お風呂の入れ替えのような工事を載せたチラシには、メーカー名が出ていることが多いのです。そこを見れば、取引の多いメーカーの見当がつきます。ふだん扱っているメーカーかどうかで金額が変わる話はリフォームはどこに頼む?に書きました。チラシそのものの見方はリフォームの飛び込み営業は出なくていい?もどうぞ。
ホームページで分からないこと

ここまで見れば、会う前の絞り込みとしては十分です。ただし正直に申し上げると、紙の上では分からないこともあります。どこまでが紙で分かって、どこからが会ってから分かるのか。線を引いておきましょう。
会社のカラーと担当者
分からないものの筆頭が会社のカラーです。どんな雰囲気の会社で、どんな進め方をするのか。相談したときにどこまで聞いてもらえるのか。これは残念ながら、どれだけ丁寧に作られたホームページでも文字からは伝わりません。
それから担当者のプロフィールです。社長だけでなく、実際にやりとりする方の人となりが載っていれば、これから長くお付き合いするための手がかりになります。ただし載っていない会社も多いのが実情です。載っていなくても、それで判断材料になるわけではありません。担当の方が合わないと感じたときの話はリフォームの担当者は変えてもらえる?にまとめました。
口コミはほかの場所にも
会社のカラーに近いものを探すなら、口コミという手があります。ホームページのお客様の声に加えて、地図のサービスに書かれていることもあるので、会社名で調べてみると出てくることがあります。
ただし口コミは、書いた方の感じ方がそのまま出るものです。1件だけを見て決めるのではなく、全体の調子を眺める程度にしてください。ご紹介で知った会社の場合の見方は知り合いに紹介されたリフォーム会社は断れる?に書いています。
最後は希望と合うかどうか
そして結局のところ、ホームページを見るときの判断は一つに戻ります。ご自分の希望するリフォームに沿った会社かどうかです。ここだけ見ていただければ足ります。三つの軸も、施工事例の見方も、すべてこの一点を確かめるためのものでした。
実績の数でも、創業の古さでも、写真のきれいさでもありません。やりたい工事を手がけている会社か、思い描いている方向と合っているか。それが合っていれば、あとは会って話すほうが早いのです。会う前に渡しておくとよいものはリフォーム要望の伝え方にまとめてあります。

会社を探すときのよくある質問

ここからは、リフォーム会社のホームページを見るときによくいただくご質問にお答えします。施工事例のこと、創業年のこと、そして何社くらい見ればよいか。気になりやすい五つを順に取り上げます。
施工事例がない会社は避けるべきですか
そうとはかぎりません。載せている会社が多いのは確かですが、手がける工事の種類によっては載せていないこともあります。気になるなら、問い合わせのときに、ご自宅と条件の近い工事の例を見せてもらえばよいでしょう。手元に持っている会社であれば、すぐに出てきます。
お客様の声はどこまで信じてよいですか
会社が選んで載せているものですから、良い内容が並ぶのは自然なことです。読むなら中身のほうを見てください。どんな工事で、どこに満足されたのか。ひとことの感想より、具体的に書かれているもののほうが手がかりになります。そこがご自分の希望と重なるかどうかが手がかりになります。
創業が新しい会社は心配ですか
古さだけで決まるものではありません。会社概要にある創業、企業の規模、事業所の数を見ると、その地域でどれくらいの規模でやっているかの見当がつきます。保証の考え方はリフォームの保証は何年?をご覧ください。
何社くらい見ればよいですか
絞り込みの段階では何社見ていただいても差し支えありません。ただし見積もりをお願いするのは3社程度までが目安です。理由はリフォームの見積もりは無料?に書いています。
見たあとは何をすればよいですか
問い合わせて、来ていただくところからです。紙の上で分かることはここまでなので、あとは会って話すほうが早くなります。当日の中身はリフォームの現地調査は何を見る?に、そのあとの打ち合わせの回数はリフォームの打ち合わせは何回?にまとめました。
合う会社かを見るだけでいい

ホームページを前にして迷っていたのは、見るところが決まっていなかったからでした。見るのは会社の良し悪しではなく、向きが合うかどうか。力を入れている工事、提案の方向、得意にしている工事。この三つだけです。
施工事例では、実際の現場の写真とお客様の声を見る。メーカー名が気になるならチラシのほうを見る。そして会社のカラーと担当者のことは、会ってから分かると割り切ってしまえば、画面の前で迷う時間はぐっと短くなります。そのあと送る一通に何を書くかはリフォームの問い合わせは何を書く?にまとめました。
- 見るのは会社の向き
- 力を入れている工事を見る
- 提案の方向も読み取れる
- 得意な工事も分かる
- 施工事例は多くの会社が載せる
- 本物の現場写真とお客様の声
- メーカー名はチラシのほうに出る
- 会社のカラーは載らないことも
- 担当者のプロフィールも同じ
- 最後は希望と合うかどうか
そろそろ具体的に、と思い始めた方は、向きの合いそうな会社を絞ったうえで、何社かのお見積もりを並べるところからになります。頼み方はリフォーム相見積もりの取り方にまとめました。
商品を実際に見てみたくなったらリフォームのショールームは営業される?を、カタログを先に取り寄せたい方はリフォームのカタログだけもらえる?をご覧ください。届いた提案書の読み方はリフォームの提案書はどこを見る?に書いています。


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