夕方、インターホンが鳴って出てみると、見たことのない会社の方が立っている。このあたりで工事をしているので、ついでにお宅も見せてもらえませんか。悪い人には見えないし、断るのも気が引ける。そのまま玄関先で話を聞いてしまって、あとから落ち着かない気持ちになる。そんな覚えのある方は少なくないと思います。
先にお伝えします。店舗のあるリフォーム店は、基本的に飛び込みで回りません。玄関先に突然現れるのは、訪問販売を中心とした会社です。ですから出ないで済ませてかまいません。
この記事は、住宅設備建材メーカーでハウスメーカーやリフォーム会社への商品提案と提案書づくりを担当している立場から書いています。玄関先では何が起きているのか、そして気になるところをご自分から頼むときの道すじまで、順にお伝えしていきます。
直美さん 断るのも悪い気がして、つい玄関先で話を聞いてしまいます。出ないのは失礼でしょうか。
ナビ 出なくて大丈夫ですよ。お店のあるリフォーム会社は、飛び込みで近所を回りませんから。
- 突然の訪問に出るべきか迷う
- 玄関先で話を聞いてしまった
- 近所で工事をしていると言われた
- 必要な工事なのか分からない
- 置いていかれた名刺が気になる
飛び込みは訪問販売の会社

飛び込みの営業に来られると、リフォーム会社とはこういうものなのかと思ってしまいます。けれども実際は違います。店舗を構えてお客様をお迎えしているリフォーム店は、基本的に飛び込みで近所を回りません。玄関先に突然現れる方は、別の形で営業をしている会社から来ています。まずはそこを切り分けておきましょう。来る相手が分かれば、出るか出ないかで迷う時間がなくなります。
店舗のあるリフォーム店は回らない
街なかにお店のあるリフォーム会社は、ショールームや事務所でお客様をお迎えするのが仕事の中心です。ご相談をいただいてから現地を見にうかがい、提案書とお見積もりをお作りする流れになります。こちらから一軒ずつ声をかけて回ることは、基本的にありません。
理由は難しくありません。そのやり方で十分にご相談が集まるからです。地元での長いお付き合いがあり、以前に工事をされたお客様からのご紹介もあります。わざわざ知らないお宅を訪ねて回る必要がないわけです。
頼み先によって何が変わるのかはリフォームはどこに頼む?にまとめました。工務店、大手、量販店と、それぞれに受け持ちの違いがあります。
飛び込みを回る訪問販売の会社
いっぽうで、訪問販売を中心とした会社があります。飛び込みで近所を回っているのは、こうした会社です。お店でお客様を待つのではなく、こちらから訪ねていくことが営業の形になっています。
回り方にも特徴があります。一軒だけを訪ねるのではなく、その地域のお宅を順に訪ねていきます。ですから、ご近所の方が同じ話を聞いていた、ということがよく起きるのです。
売りに来られるのは外回りの商材が多いです。屋根や外壁のように、ご自分の目では見えないところの工事が中心になります。言われてもすぐには確かめられないところ、という共通点があります。

玄関先に来るのは下の形の会社です。お店のある会社はお店で待っています
出ないで済ませてよい理由
突然現れた訪問販売の営業の方には、出ないで済ませたほうがよいです。これは上手な断り方の話ではなく、玄関先という場所そのものの話になります。
玄関先では、必要な工事かどうかを決められません。ご家族に相談する時間もなく、ほかの会社の話を聞いて並べることもできないまま、その場で返事を求められてしまいます。決める材料がそろっていない場所だということです。
インターホンに出ないことを、失礼だと思わなくてかまいません。ご自分から依頼した相手ではないので、丁寧に応じる義務はないのです。言葉で断りたいときの言い方はしつこい営業を断る言い方7選にまとめてあります。
玄関先で起きていること

出ないほうがよいとお伝えしましたが、すでに出てしまった方もいらっしゃると思います。玄関先ではどんなことが起きているのか、順に見ていきましょう。先にお伝えしておくと、うまく断れなかったのは、ご自分の押しの弱さのせいではありません。相手の方は、その場で話を進めることに毎日慣れておられます。そこを知っておくだけで、次からの受け止め方が変わります。
近所で工事をしているという入り方
よく耳にするのが、このあたりで工事をしていましてという入り方です。実際にはこのひとことを携えて、近所を順に回っておられます。
この言い方が効くのは、ご近所の方がリフォームをしているという安心感があるからです。知らない会社でも、近くで工事をしているなら怪しくはないだろう、と感じてしまいます。そこから話が入り込んでくるわけです。
続いて、ついでにお宅も見ておきましょうか、という流れになります。見るだけなら費用もかからないし、と受け入れたところから長い話が始まってしまいます。
玄関先での契約と営業トーク
訪問販売の営業の方は、営業トークがとても上手いです。毎日その場でのやりとりを重ねておられるので、こちらの迷いに合わせて言葉を返してこられます。
ですから、玄関先でその場の契約まで進んでしまうこともあります。おかしなことを言われたわけでもなく、必要な工事に思えたから。あとから振り返ってそう話される方が多いのです。
困るのは、必要でないリフォーム工事を契約してしまうところです。ほかの会社の見積もりを並べていないので、その内容が自分の家に合っているのかも分かりません。並べ方は相見積もりの取り方にまとめました。

決める材料がそろうのは家の中です。玄関先で答えを出さなくてかまいません
名刺やチラシを置いて帰る場合
いつも長い話になるわけでもありません。名刺やチラシを置いて帰られることもあります。出なければそれで終わり、という日も珍しくないのです。
受け取った紙を見て、こちらから連絡を入れなければいけないわけではありません。気になるようなら、そのまま処分していただいて差し支えありません。
そのあとの連絡が不安なときは断ったのに連絡が来る理由と止め方をご覧ください。相手の会社の中で何が起きているのかが分かると、気持ちが楽になります。
自分から頼むときの道すじ

出ないで済ませてよい、とお伝えしてきました。ただ、気になるところがあるのは本当のことだと思います。屋根も外壁も、放っておけるものではありません。ご自分から探して声をかければ、玄関先で迷う場面はそもそも起きません。ここからは、その道すじをお伝えします。急がなくてよいので、順に進めていきましょう。
外回りの工事も店舗のある会社へ
飛び込みで声をかけられるのは外回りの工事が多いので、そういう工事は訪ねてきた会社に頼むものだと思われるかもしれません。お店のあるリフォーム会社にも相談できます。水回りだけの窓口ではないのです。
お店があるということは、場所が分かるということでもあります。工事が終わったあとに困ったときも、こちらから訪ねていけます。
会社を見分ける軸はリフォーム会社の選び方に、来てもらった当日に何を見られるのかはリフォームの現地調査は何を見る?にまとめてあります。
必要な工事かどうかの決め方
玄関先では決められない、と申し上げた理由がここにあります。必要かどうかは、現地をきちんと見てもらってから決めるものです。見ていただく時間は、だいたい1時間から2時間ほどになります。
小規模な戸建てやマンションのリフォームなら、見積もりは基本的に無料で、現地調査の分も含まれます。断っても費用はかかりません。何社かに見ていただけば、言われていることが重なるかどうかも分かってきます。
先に図面やお写真を渡しておくと、話が早く進みます。何を用意すればよいのかはリフォーム要望の伝え方に、下見の前でも金額の幅が出せる話はリフォームの概算見積もりは出せる?にあります。
引き渡したあとの窓口の確かめ方
もうひとつ耳にするのが、工事のあとのアフターサービスが充実していないという話です。工事そのものは自社や下請けの職人さんが仕上げていきますが、そのあとの窓口が続くかどうかは別の話になります。
ですから契約の前に、困ったときはどこへ連絡すればよいのかをたずねておいてください。保証は商品と工事の二つに分かれていて、年数の長さよりも誰がどこまでを引き受けるかが大事になります。リフォームの保証は何年?でくわしく書きました。
紙の上で確かめるところは二つだけです。リフォームの契約書はどこを見る?に工期と金額の見方を、リフォームの支払いはいつ?に振り込みの時期をまとめてあります。
飛び込み営業のよくある質問

ここまででお伝えしきれなかった細かいところを、よくいただくご質問の形でまとめました。気になる項目だけ読んでいただいてかまいません。
見積もりを頼んだあとの連絡
一度お願いしてしまうと、そのあとの連絡は続きます。不要な工事だと思ったら、早めにお断りしてください。曖昧なままにしておくと、やりとりがかえって長引いてしまいます。
そのまま使える言い方はしつこい営業を断る言い方7選に、連絡が続く仕組みは断ったのに連絡が来る理由と止め方にあります。
玄関先で契約してしまったとき
訪問販売での契約には、あとから解約できる仕組みが法律で用意されています。期限があるので、気づいたらすぐに動いてください。迷っている時間がもったいありません。
手続きの中身はしつこい営業を断る言い方7選のクーリングオフの項をご覧ください。お住まいの地域の消費生活センターにも相談できます。
近所の工事の確かめ方
本当に工事をしているのか調べる必要はありません。確かめられたとしても、ご自宅に必要な工事かどうかは別の話だからです。
判断の材料になるのは、現地を見てもらって出てきた紙だけです。ご近所で工事をしているかどうかは、そこに関わってきません。工事の前のごあいさつについては近所へのあいさつは誰が回る?に書いています。
工事をする職人さんのこと
玄関先で契約した場合も、工事をするのは自社の職人さんか、下請けの工事店の職人さんです。ここはリフォームはどこに頼む?で書いたとおり、お店のある会社でも同じ形があります。
ですので、見ていただきたいのは工事をする人のほうではありません。引き渡したあとに誰が窓口になるのかです。ここだけは契約の前にたずねておいてください。
連絡をメールだけにする方法
電話でのやりとりが苦手なら、最初に伝えておけばメールだけで進められます。文字で残るので、言った言わないの行き違いも起きにくくなります。
伝え方はリフォームの連絡はメールだけで済む?にまとめました。一括見積もりで電話番号を入れるときの書き添え方も載せてあります。
飛び込み営業は出なくてよい

玄関先に突然現れるのは、訪問販売を中心とした会社です。お店のあるリフォーム店は、基本的に飛び込みで回りません。ですから、インターホンの音に身構えなくて大丈夫です。出ないで済ませてかまいません。
出てしまったとしても、ご自分を責めないでください。相手の方は営業トークにとても慣れておられます。うまく断れなかったのは、玄関先という場所に決める材料がそろっていないからです。
気になるところがあるなら、ご自分から探して声をかけるのがいちばん落ち着いた道すじです。屋根や外壁のような外回りの工事も、お店のある会社に相談できます。現地を見てもらって、紙を並べてから決めればよいのです。
- 店舗のある店は飛び込みをしない
- 回っているのは訪問販売の会社
- 突然の訪問には出なくてよい
- 近所で工事をしているという入り方
- 玄関先での契約は実際に起きる
- 名刺を置いて帰ることもある
- 外回りの工事も店舗のある会社へ
- 引き渡し後の窓口を先に確かめる
そろそろ具体的に、と思い始めた方は、まず複数の会社の見積もりを並べるところからです。先に相見積もりだと伝えても嫌がられないことは相見積もりと伝えると嫌がられる?にまとめました。
商品を実際に見ておきたいときはショールームは営業される?とショールームは予約なしでも大丈夫?が、打ち合わせの回数が気になるときは打ち合わせは何回?が参考になります。


コメント