ショールームの入口で、受付の方から1枚の紙を渡されます。お名前、ご住所、お電話番号。ここに書いてしまったら、あとから営業の電話がかかってくるのではないか。そう思うと、ペンを持つ手が止まってしまいます。今日は見たいだけなのに、どこまで書かなければいけないのでしょうか。
先に結論をお伝えします。あの紙は見学の条件ではありません。書かずに、見学だけでもできます。書きたくない欄を空けたままお出しになっても構いません。
この記事は、住宅設備建材メーカーでハウスメーカーやリフォーム会社への商品提案と提案書づくりを担当している立場から書いています。書いた紙がそのあとどこへ行くのか、そして会社名の欄だけは書いておくと話が早い理由まで、順にお伝えします。
直美さん アンケートを書かないと、ショールームには入れないのでしょうか。
ナビ 書かずに見学だけでも大丈夫です。書きたくない欄は、空けたままでも構いません。
- 名前や住所を書きたくない
- 営業の電話が来そうで怖い
- どこまで書けばよいか不明
- 書いた紙の行き先が心配
- 会社名の欄の意味が分からない
アンケートは書かなくても見学できる

受付で渡されるあの紙は、見学の入場券ではありません。書いていただかなくても中へ入れますし、展示をひととおりご覧になって帰ることもできます。ここをご存じない方が多いので、入口でいちばん身構えてしまうのです。では、あの紙は何のためにあるのでしょうか。役目がはっきり分かると、書くか書かないかをご自分で選べるようになります。順にほどいていきます。
書かずに見学だけでもできる
まず、いちばん気になるところからお答えします。アンケートを書かずに、見学のみでも大丈夫です。受付で「今日は見るだけにします」とお伝えいただければ、それで通ります。
展示を自由に回って、浴槽に入ってみたり、引き出しを開けてみたり。そのあと何も書かずに帰る方は実際にいらっしゃいます。断られることはありませんので、言いにくさを感じなくて平気です。
そもそもメーカーのショールームは、その場で契約ができる場所ではありません。くわしくはショールームは営業される?にまとめました。売る場所ではないので、紙を書かせて囲い込む仕組みにはなっていないのです。イベントの日も同じで、くわしくはショールームのイベントは行っていい?に書いています。
書きたくない欄は空けてよい
全部書くか、何も書かないか。この2つしかないと思っていらっしゃる方が多いのですが、書きたくない欄を空けたまま出すという形も選べます。
紙に並んでいるのは、お名前、ご住所、お電話番号、メールアドレス、リフォームの予定時期、見学のご感想といった欄です。このうち埋めたいところだけを書いて、あとは空欄でお出しになって構いません。
空いている欄があっても、受付でとがめられることはありません。全部を埋めた方と、半分だけ書いた方で、そのあとの案内の中身が変わるわけでもないのです。
書くと見積書が届く
では、書いていただく側には何の目的があるのか。これはひとつだけで、お見積書を送付するためです。囲い込みのためでも、名簿を集めるためでもありません。
ショールームでご相談いただいた内容は、その日のうちに正式な書類の形にはなりません。お見積書や図面、提案のボードは、できあがってからメールか郵送でお手元に届きます。その送り先をお預かりするのが、あの紙の役目です。
そして個人情報をお預かりする許可のチェック欄があります。ここにチェックがないと、お名前やご住所をお預かりできず、送り先が分からなくなってしまいます。つまり、書類を受け取りたいかどうかで決めていただければ足ります。
書いた内容がどこへ行くのか

書いてもよいかどうかを決めるには、その紙がどこへ行くのかが分かっていないと判断できません。いちばん怖いのは、知らないうちに情報が広がっていくことでしょう。あちこちの会社から電話がかかってくる想像をしてしまうと、どうしてもペンが止まります。ここは実際のところをはっきりお伝えしますので、安心して読み進めてください。
勝手にほかの会社へ渡ることはない
結論から申し上げます。アンケートにお書きいただいた内容が、勝手にほかの会社へ渡ることはありません。お客様のお許しなく外へ出す仕組みにはなっていないのです。
紙に書かれている個人情報の扱いの文は、まさにそのことを約束している一文です。お見積りをお送りするために情報をお預かりしますが、勝手に他のリフォーム店などへ公開はしません、という内容が書かれています。
文字が小さくて読み飛ばしてしまう場所ですが、あの数行はお客様を守るために置かれているものです。チェックを入れる前に、一度だけ目を通してみてください。
営業の連絡は基本的に入らない
もうひとつの心配は、書いたあとの電話でしょう。こちらも、基本的には営業の連絡は入りません。ショールームの運営のしかたはメーカーによって違いますが、書いたから追いかけられる、という場所ではないのです。
理由は単純です。メーカーのショールームには、お客様と契約を結ぶ役目がありません。契約をする相手ではない先に、売り込みの電話をかける必要がないわけです。
届くのは、ご依頼いただいた書類の連絡が中心になります。しつこい営業そのものへの向き合い方は、しつこい営業を断る言い方7選にまとめてあります。ショールームへ行かずにカタログだけ取り寄せたいときの頼み方は、リフォームのカタログだけもらえる?でお伝えしています。
渡してほしいと伝えたときだけ届く
ひとつだけ、情報がリフォーム店へ届く場合があります。それはお客様ご自身が、渡してほしいとお伝えになったときです。
すでに頼む会社が決まっている方が「あの会社にも見積もりを渡してください」とおっしゃると、来場の内容や完成したプランがその会社へ届きます。お客様がご自分で書類を持ち込む手間が省けるので、使いこなすと便利な仕組みです。
大事なのは、これがお客様の一言で始まるという点です。黙っていれば届きません。渡したくないときは何も言わなければよく、断りの言葉を考える必要もないのです。

会社名の欄は書くと話が早い

紙の中に、リフォームをされる会社が決まっているか、決まっていれば会社名を書く欄があります。この欄だけは、もし決まっているなら埋めておかれるとご自分の得になります。営業のためではなく、その日の時間の使い方が変わるからです。どういう仕組みでそうなるのかをお伝えします。決まっていない方は、空欄のままで何も困りません。
平面図や要望が先に届いている
リフォーム会社が決まっている場合、その会社からショールームへ事前の情報が届いていることがあります。平面図、お客様の事前のプラン、そしてご要望です。
この連絡が入っていると、受付で会社名を照らし合わせた時点で、ご自宅のおおよその形と、どこを直したいのかが分かった状態で案内が始まります。白紙から聞き取るのとは、出発点がまるで違ってきます。担当者が同席するときの進み方は、ショールームはリフォーム会社と一緒に行く?でお伝えしています。
ご要望をどう伝えると通りやすいかは、リフォーム要望の伝え方にまとめました。先に会社へ伝えた内容が、そのままショールームにも生きてくるわけです。
かぎられた案内の時間が生きる
ショールームのご案内は、水回り一式なら2時間ほどです。たっぷりあるように思えますが、お住まいの状況の聞き取りから始めると、実物を見る時間が削られます。
事前の情報が届いていれば、その聞き取りがほとんど要りません。空いた時間を、浴槽に入ってみる、鍋を振る動きを試してみるといった、その場でしかできないことに回せます。
案内の時間の中身や、予約のあるなしで何が変わるのかは、ショールームは予約なしでも大丈夫?でくわしく書いています。あわせてご覧ください。
書かなくても案内は変わらない
ここで、いちばん誤解されやすいところをはっきりさせておきます。ご自分で予約して行った方の案内が、雑になることはありません。会社名を書いていないから軽く扱われる、ということは起こらないのです。
変わるのは丁寧さではなく、話の出発点だけです。会社が決まっていなければ、その日は「どんな暮らしにしたいか」から一緒に組み立てていく時間になります。これはこれで、なかなか得がたい時間です。
そもそも頼み先をどう選ぶかで迷っている段階なら、リフォームはどこに頼む?が助けになるはずです。会社を決める前にショールームへ行く順番でも、何の問題もありません。

アンケートによくある質問

ここからは、受付でよく出てくるご質問にお答えします。どれも、その場で受付の方にたずねて構わない内容です。
書かないと入れないのか
入れます。アンケートは見学の条件ではありませんので、書かずに展示をご覧になって帰ることもできます。受付で「今日は見るだけにします」とお伝えいただければ、それで足ります。断られることはありません。
住所と電話番号は必要か
お見積書や図面を郵送でお受け取りになるなら必要です。受け取るご予定がなければ、空欄で構いません。書きたくない欄を空けたままお出しになっても、そのあとの案内の中身は変わりません。
個人情報の同意のチェックは何か
お見積りをお送りするために情報をお預かりします、勝手に他のリフォーム店などへ公開はしません、という扱いの決まりです。ここにチェックがないと送り先をお預かりできず、書類をお送りできなくなります。
あとから営業の電話が来るか
基本的には入りません。運営のしかたはメーカーによって違いますが、ショールームにはお客様と契約を結ぶ役目がないため、売り込みの電話をかける理由がないのです。届くのは、ご依頼いただいた書類の連絡が中心です。
リフォーム会社の名前は書くべきか
決まっているなら書いておかれると、その日の時間が生きます。会社から平面図やご要望が先に届いていることがあり、聞き取りの時間を省けるからです。決まっていなければ空欄で、案内の丁寧さは変わりません。
書く欄は自分で選んでよい

ショールームのアンケートは、見学の条件ではありません。書かずに見るだけでもでき、書きたくない欄は空けたままでも通ります。全部埋めるか、何も書かないかの二択ではないのです。
書く目的はお見積書の送付で、内容が勝手にほかの会社へ渡ることはありません。届くのは、お客様が渡してほしいとおっしゃったときだけです。会社名の欄だけは、決まっているなら埋めておくと、かぎられた案内の時間が実物を見ることに回せます。
つまり、あの紙はこちらが選べるものだったわけです。入口で身構えずに、まずは展示の前に立ってみてください。
- 書かずに見学だけでもできる
- 書きたくない欄は空けてよい
- 書く目的は見積書の送付だけ
- 勝手にほかの会社へ渡らない
- 営業の連絡は基本的に入らない
- 会社名の欄は書くと時間が生きる
そろそろ具体的に、と思い始めた方は、ショールームで見た実物の感触を持ったまま、複数の会社の提案を並べてみてください。相見積もりの取り方もあわせてご覧ください。
ショールームそのものの歩き方はショールームは営業される?、予約の有無はショールームは予約なしでも大丈夫?にまとめました。受け取った紙の束の読み方はリフォームの提案書はどこを見る?、打ち合わせの回数はリフォームの打ち合わせは何回?、断ったあとの連絡は断ったのに連絡が来る理由をご覧ください。会社の見分け方はリフォーム会社の選び方、見積書の読み方はリフォーム見積書の見方、代金の時期はリフォームの支払いはいつ?が参考になります。


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